お金を貸し借りする際に発生する利子や利息。
これらは金利と呼ばれるもので、
お金を借りるために支払うレンタル料の様なものです。
CDをレンタルする際、
一日だけ借りるよりも一週間借りる方がレンタル料金は多く取られますが、
お金の貸し借りも一緒です。
貸し借りの期間が長ければなく長いほど、利子・利息は多くなっていきます。
この金利がもたらすお金の増え方には二通りあります。
「単利」で増えていくものと、「複利」で増えていくものです。
〜お金の増え方が一定〜
単利とは、常に同じ額(元本)に対して適用される金利です。
例えば、年利5%が約束された金融商品があるとします。
これはどういう商品かというと、この商品に投資すれば、
1年間で投資資金に対しての5%の利息がもらえます、
という商品です。
仮にこの商品に100万円投資し、単利運用したとします。
この場合、投資資金100万円が基盤となってここから利息が生まれます。
つまり100万円が働いてお金を稼いでくれるということです。
このように、収益を生み出すもととなる財産のことを「元本」と言います。
これを単利運用した場合、
一年目は、元本に対して5%(100万×5%)の5万円が利息になります。
二年目の利息はどうなるでしょう。
一年間の運用で100万円が105万円になっていますが、
年利5%が適用されるのは常に元本の額なので、
二年目の利息も「元本100万×5%」の5万円ということになります。
三年目以降も同じです。
つまり単利とは、
運用が順調行われ、100万だった元手が仮に110万、150万、200万というように増えていったとしても、
金利の対象となる額はあくまでも最初に投資した元本の額なので、
毎年発生する利息は常に一定、お金の増え方も一定ということです。
〜お金の増え方が加速的〜
これに対し複利とは、元本に利息分を加算した額に対して適用される金利です。
さきほどと同じ金融商品を、今回は複利運用するとします。
投資金額も同じ100万円です。
一年目はまだ加算できる利息はないので、
金利適用額は元本100万円のみで利息は5万円。
単利の時と同じです。
しかし、二年目は前年で得た利息を翌年は元本に加算できます。
つまり二年目の元本は「100万+5万(1年目の利息)」の105万に増えているので、
利息も「105万×5%」の5万2500円に増えます。
三年目にはさらに元本は増え、
利息も5万5125円、四年目は5万7881円というように増えていきます。
十年目には7万7560円、二十年目には、12万6348円と、
単利とくらべて利息だけで倍以上の差が生じてくるのです。
つまり、単利では利息は毎回同じでしたが、
複利運用することにより時間とともに利息を増やしていくことができるのです。
この金融商品に同じ額を投資し、
単利と複利で運用した時の資産額の推移をグラフにするとこのようになります。
開始して初めの十年間は単利と複利でそれほど差はありませんが、
十年経過すると複利の効果が目に見えて発揮されます。
二十年経つとその差は約65万、三十年経つとなんと180万円もの差が生じます。
つまり複利とは、お金を効率よく増やす加速装置と呼べるでしょう。
投資の基本となる「長期的な運用」にはこの複利の力が欠かせませんので、
単利と複利の違いは絶対に理解しておきましょう。
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