今回は株のはじまりについて書いていきます。
そもそも株はどういう目的で作られたのか
現在は投資対象としてのイメージが強い株ですが、
もともとは違う目的があって作られました。
それは、資金調達の手段です。
企業が事業拡大のために資金が必要になった場合、
資金調達するためには大きく分けると二つの方法があります。
① 融資を受ける
これはお金を借りるということです。
誰から借りるのかと言うと、銀行や投資家からです。
これは借金なので必ず返さなければなりません。
しかも借りたお金をそのまま返すのではなく、
利息と言われるレンタル料も加えて返済する義務があります。
銀行からお金を借りる場合は銀行の窓口に行き、審査を受けます。
そこで返済する力のある企業だと判断されれば融資を受けることができます。
投資家から借りる場合はどうすればよいでしょう。
一人一人投資家を訪ねて
「お金を貸してください」
と頼むのは非常に効率が悪いのですよね。
そこで登場するのが社債です。
企業は社債を発行し、市場に売り出し、それを投資家に買ってもらいます。
この売買が行われている市場の事を債券市場と言い、
たくさんの投資家が集まっています。
この市場があるからこそ、
企業は融資をしてくれる投資家の元をわざわざ訪ねなくても済むというわけです。
この社債には5年後、または10年後に
「利息をつけて返済しますよ」
という約束事が書かれています。
つまり、投資家は社債を買うことによって企業にお金を貸したことになるのです。
② 出資してもらう
これはお金を援助してもらうということなので、融資と違い、
企業側は返済の義務も利息を支払う必要もありません
出資してくれるのは投資家や一般の人達です。
こちらも一人一人、出資してくれる人を探すのは大変ですよね。
そこで発行するのが株です。
株式、株券などと呼ばれ方は様々ですが、どれも同じものだと考えてもらって大丈夫。
この株が売買されているのがみなさんよく耳にする株式市場です!
先述した通り、出資金には返済する義務がありません。
ということは出資者にはお金が戻ってこない可能性もあるという事です。
それなのになぜ、株の売買はこんなにも頻繁に行われているのでしょう
その理由は、
株を購入した人、つまり出資した人は株主と呼ばれ、
会社の所有権の一部を得ることができるからです。
経営に参加することができるということですね
そして、その企業の利益が上がった時、
購入した株数に応じてその利益が山分けされます。
これが配当金と呼ばれるものです。
返済の義務は無いとはいえ、
会社はしっかりと利益が出れば応援してくれた人たちに利益を分配してくれるんです!
以上のことから、
株というのは本来は
資金を調達するための一つ手段であって、
資金を出資してもらう際に発行する、出資証明書ということになります。
つまり、
株を買うことは企業に出資するということです!
危険なことをしているわけじゃないので誤解しないでくださいね!
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